【一月】

たま
玉せせり

3日 筥崎八幡宮〈箱崎〉
寒中に、裸の氏子たちが、豊漁、豊作、商売繁盛など地区の吉運を賭けて、二個の木珠を激しく奪い合う。

と お か え べ す
十日恵比須

8日〜11日 十日恵比須神社〈東公園〉
商売繁盛を願う博多商人の祭り。拝借した賽銭を翌年に倍返しする「えびす銭」や、 露店の「さげもん(福笹)」が有名。

はつこう しん
初 庚 申

最初の庚申の日 猿田彦神社〈藤崎〉
厄を去る(猿)にちなみ、猿の土面が魔除けとして売られる。
[猿面]  庚申→かのえさる→猿→災難を去る、の連想で縁起ものとなった猿の土面。

あたご
愛宕さん参り

23日・24日 愛宕神社〈愛宕〉
鎮火、開運、商売繁盛、禁酒、禁煙などのお願掛けをして千本旗を供える。


【二月】

せつぶんさい
節 分 祭

3日 東長寺〈御供所町〉・櫛田神社〈上川端〉
芸妓は仮装して立春前の厄除けを願う。お多福面の熊手が名物。

【三月】

しゃにちしおい
社日汐井

社日(春分に一番近い戊の日) 筥崎八幡宮〈箱崎〉
海岸の真砂をお汐井てぼに取り、玄関に下げて清めの際にまく。
この日、参道で売る「社日蛸」を食べると中風にならないといわれる。

【四月】

   せっく
女の節供

3日(ひと月おくれの三月の節供) 博多の家々
女児誕生の家は、土焼の内裏雛や「おきあげ」を贈られて飾った。
[おきあげ(押絵人形)]  厚紙で型取った人形の上に華やかな布を貼ったもの。中には綿を詰めて立体感をだす。 明治の博多の女性は、この手芸に熱中した。

【五月】

博多どんたく
3・4日 博多の町々
「どんたく」とは、オランダ語で「日曜日」を意味する「ゾンターク」からきているといわれ、八百年あまりの伝統を誇る芸能「博多松ばやし」の行列を先頭に、市民参加の「どんたく隊」のパレードが福博の町を練り歩く、約350の団体、参加人数約2万人。毎年全国から約200万人の人々が訪れる。

【六月】

   せっく
男の節供

5日(ひと月おくれの五月の節供) 博多の家々
男児が生まれた家には武者絵幟が立った。表には舞台を作って趣向をこらした細工人形を、 座敷には土焼きの節供人形を飾っていた。
節供人形  現在の博多人形の原型にあたる、素焼彩色人形。素朴であるが深みのある色合いと、
武者人形に欠かせない品格を備えていた。

【七月】

はかたぎおんやまかさ
博多祗園山笠   

1〜15日 櫛田神社と博多の町々
災害や疫病の多い夏に、厄除けを祈って各町内では飾り山笠を華やかに組み、舁き山笠をかついで回る。 博多中をわかせる祭り。

なつまつり
夏 祭

25日 綱敷天満宮〈綱場町〉
天満宮の祭日に綱場町の各商店では自前の商品を活用して人形などの「見立て細工」を展示し、 参詣客の目を楽しませた。
[見立て細工]  洒落者そろいの博多商人たちは、毎年新しい工夫を競いあった。 ユーモアあふれた傑作がそろった。

なつごし
夏越祭

31日 櫛田神社、住吉神社〈住吉〉
夏の終わりの大祓い。住吉神社では茅の輪をくぐったり紙の「人形(ひとがた)」を川に流して厄除けとする。

【八月】

う ら ぼん
盂蘭盆(お盆)

13〜15日 博多の家々
各家では先祖のために提灯を下げ迎え火をたく。子どもたちは「いけどうろう」という箱庭を門口に作り、人形を並べて遊んだ。
[いけどうろう]  木箱の中に作った庭に、ミニチュアの五重塔や石灯籠、素焼きのひねり人形などを置く。

うえにんじぞうさい
飢人地蔵祭

23・24日 飢人地蔵尊〈博多川端〉
享保の大飢饉のおり、博多で命を落とした無縁仏のために川端町では灯籠を下げ、叩き鐘を鳴らして供養する。

ながれかんじょう
流 灌 頂

24〜26日 大浜町
博多湾の遭難者を供養する行事。武者絵の大灯籠が宵祭を彩る。

【九月】

はっさく
八朔の節供

1日(ひと月おくれの8月1日) 博多の家々
笹に縁起の品々を吊した「さげもんで」、男児の初節供を祝う。実る稲穂に子の成長を頼んで、 「田の実ひき」とも呼ばれた。
[八朔のさげもん]  薄板や紙の宝船、張り子のお面、熨斗、短冊など、親戚からの贈り物を笹に鈴なりに下げ、 翌日には枝を折って配った。

ほうじょうや
放生会

12〜18日 筥崎八幡宮
起源は、殺生を戒めるために生物を放つ仏教行事。秋の訪れを知らせる筥崎宮の大祭で、参道には露店や見世物小屋が並ぶ。
かつては博多の各町内が松原に幕を張り、酒肴を楽しむ幕出しがあった。

しゃにちしおい
社日汐井

社日(秋分に一番近い戊の日) 筥崎八幡宮
三月のお汐井取りと同様に、筥崎浜の砂を取り清めにする。

【十月】

くしだ
櫛田おくんち

23・24日 櫛田神社
秋の祭礼。御神幸の行列が出る。境内では相撲の興行も催された。

【十一月】

しちごさん
七五三

15日 博多の家々
三歳の子はお宮参りのあと、赤飯や鯛をのせたポッポ膳(白木に絵を描いた台つき膳)で
「お膳すわり」という食い初めをする。

【十二月】

めおと えべす
夫婦恵比須

2・3日 夫婦恵比須神社〈櫛田神社内〉
歳末に商売繁盛を願う祭り。恵比須神に大鯛や朱の大杯が供えられる。夫婦神なので商いの他に夫婦円満のご利益もある。

やくはちまんまい
厄八幡参り

大晦日 若八幡神社〈博多駅前〉
古くなったお札やお守りを境内の火に投じて厄を払った。正月に欠かせない縁起ものの「おきあがり」も、露店で売られる。
[おきあがり]  張り子の姫だるま。昔は大晦日の夜に「おきゃがりヤイ」と売り歩き、客の前で数個を投げて、 東向きに起きたものを選ぶ習慣があった。

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